2026年5月4日
事故の原因を究明する際にRCA(root cause analysis)を行うことがあり日本語では根本原因分析、なぜなぜ分析と呼ばれます。有名なのはトヨタ式のカイゼン活動で「なぜ?」を5回繰り返すことで真因に到達することができるとする手法です。しかし単純になぜなぜしても上手くいかないことが分かっています。①背景要因を網羅的に拾えない②分析結果が安定しない③答えがワンパターンになるという問題点があり、RCAを導入するために正しい使い方を知る必要があります。
例えば「電源を落としメンテナンスすべき機械を電源を落とさず作業を実施し感電事故が起こったケース」を考えてみます。

客観的な「事象」がありその後に原因となる「行動」が入ります。
*何らかの機械的誤作動により突然電流が流れた等の行動以外の原因もあり得ますがここでは行動の背後要因に話を限定します。また背後要因は通常複数枝分かれします。

行動の背後要因には必ず「正しいと判断した」を入れなければなりません。当事者の行動の直前にそれがBestまたはBetterであるという判断があるからです。

以下にやってはいけない分析を挙げます。

このように分析し当事者及び社員に注意喚起を促すことは珍しくありませんが安全マネジメント上は効果的でなくまた時間を置いて同じ事故が発生する可能性が高いです。
産業医 河野裕一郎
参考文献:医療におけるヒューマンエラー第2版